石鹸学会発表要旨

学会名
第28回 日本東洋医学会 東海支部例会
開催日時
平成10年11月15日
開催場所
名古屋大学医学部 鶴友会館
発表者
Dr.Yoshida(名古屋)

発表内容

緒言

アトピー性皮膚炎の治療の基本はスキンケアである。今回中国雲南省で作られている康佳潤肌石鹸をアトピー患者に使用する機会を得たのでその効果を報告する。この石鹸の中には生薬の当帰(トウキ)・紫根(シコン)・意苡仁(ヨクイニン)の生薬3剤が入っており、除菌作用、保湿作用及び痒みを抑える作用がある。

方法

当クリニック受診中のアトピー患者71名に毎日入浴時にこの石鹸を使用してもらい、2週間後にその効果をアンケート調査した。全例使用前後の治療薬剤は変えていない。

結果

全体的な印象は有効が15名(21%)、やや有効が50名(69%)、無効が7名(10%)であった。今後もこの石鹸を続けたいかという質問に対して続けたいと答えた例は64名(90%)であった。

考察

生薬配合の石鹸をアトピーに使用し、その効果を調査したところやや有効以上が90%以上あり、その有効性を確認した。

総括

アトピーの治療には漢方薬治療でも難しい、しかし漢方薬の治療法には皮膚に直接作用させる外治療法がある。漢方薬入りの入浴剤の効果を以前報告したが、今回は石鹸の効果を検討し、これらの外治療法を併用することにより治療効果を高めることができる。

石鹸臨床試験総括

有効率

有効率

アンケート

アンケート

皮膚の赤味の改善

皮膚の赤味の改善

皮膚の痒みの改善

皮膚の痒みの改善

皮膚の乾燥の改善

皮膚の乾燥の改善